元本保証の株
資産運用の中でも王道とされるのが株式投資です。この株式投資は相場の値動きがあるので、どうしても元本保証の取引をすることができませんでした。
しかし、最近になってAA型種類株というものが発行されたので、詳しく説明をしていきましょう。株式投資であるにもかかわらず、元本が保証されたものがあります。
一般的にはAA型種類株または元本保証型株式などと呼ばれているものです。2015年に初めて発行された種類の株であり、当時はニュースなどでも良く報道されていましたので、ご存じの方も多いでしょう。
しかし、株の価格は相場の値動きによって決まるものですので、どうやって元本保証ができるのか疑問に思う人も少なくありません。
基本的に購入をする場合は価格決定日の終値に対して120%以上という形になっており、実際にはもう少し上がるケースが多いそうです。購入単位は100株単位となっていますので、ある程度のまとまった資金が必要となるでしょう。
利益は相場の差益と配当金
基本的に株式投資での利益は相場の差益と配当金の2種類があります。AA型種類株の株については主な利益となるのが配当金の方です。
発行価格に対して年率0.5%というような形となっていますが、ここでポイントになるのは保有年数が長くなるほど利率が上がっていく点でしょう。
1年ごとに0.5%ずつ上がっていくことになり、6年目以降は2.5%の固定です。差益での利益が出せないというのは、実は5年間は譲渡できない契約になるからだと考えてください。
6年目以降については発行価格で買い戻し要求を行うことができます。また、AA型種類株1株を、一般的な株式に転換するのも可能となるそうです。
これまで元本保証型株式の特徴をお伝えしましたが、総合すると社債とあまり変わらないと考えて良いでしょう。
5年間は譲渡不可能ですので、その間に配当金を受け取ることができますがトータルで見れば年利1.5%程度の利回りとなります。
株式にある価格が下落してしまうリスクがないことを考えると、やはり特徴としては社債が最も近いのではないでしょうか。
ちなみに一般的な社債と比較をしても、このケースであれば有利な利回りになっているのは間違いありません。
最低でも発行価格の回収ができる仕組みですので、ほぼ元本保証があるといっても良いでしょう。ただ、発行した企業が倒産してしまうなどのリスクがあることも覚えておくべきです。
株式投資の中にも元本保証となる株を発行している企業があります。特殊な事例ですので購入するハードルは高いですが、それでも利回りが良い設定となっていますので購入して損はないでしょう。